祈り2016.07.06

ODAによる海外支援政策と中小企業支援政策を
繋げたのは民主党政権
の時
です。
たとえば東南アジアなどの発展途上国にとって必要な技術を持っていても、
大企業のように知名度がない中小企業が相手国に売り込みに行くのは至難のことです。

ところがドイツでは外相が海外に行く時に自国の中小企業を連れて行くんですね。
相手国との交渉にODA予算を付けて海外進出の後押しをやっていたんです。
それで一度成約・実績が出来た中小企業は、
今度は自分一人でもその実績をもって他国でも交渉出来るようになるわけですよ。

こういう政策ですでに実績を積み重ねていたドイツ
視察して来た櫻井充参議院議員が、財務副大臣になった時に、
まさに中小企業の海外進出支援策に繋がる外務省のODA予算を考案、予算化したわけです。
でも、外務省は大企業をよく知っていても、中小企業のことは分からないわけです。
そこで、中小企業に詳しい学者ということで櫻井副大臣の推薦を受けて
外務省参与になったのが立教大学の山口義行教授ということです。

民主党政権が倒れてしまった後の安倍政権でも
『中小企業のためのODA予算』ということで更に上乗せされています。
それに、本来ならアベノミクス批判を2013年からしている山口教授なんですが、
不思議なことに現在も外務省参与として、
中小企業経営者の海外進出に向けたJICAの広報活動で視察も講演もしています。

もうかれこれ5年目になるのでしょうか・・・
経歴に『外務省参与』と入れてはいても、外務省から参与任命状?委任状?よく覚えてないけど(-_-;)A、
飾りもしないでどっかに仕舞い込んで紛失。(笑)
ちょっと思い立ち、外務省公式ページのどっかに表示されているのか確認してみました。

いやぁ~外務大臣が直接任命している某教授とかはすぐ見つかったのに
外務省の公式サイトの中を開いては確認と繰り返しても見つからないんですねぇ~。(-_-;)A
無給の参与資格だとこんなもんなんですかねぇ~。(苦笑)


JETROはすでに出来ている市場を相手にする場合には重宝です。
しかし、発展途上国のように全く何もないところに市場を作るには、
ODA予算で支援形式で育てていくJICAのような組織が必要なんです。

一例を上げれば、カンボジアは東南アジア随一のお米の生産国なのに、
精米施設がないためにタイなどにモミの段階で買い取られるので、
生産労働に対して買いたたかれる状態なので所得も低くいとう現状なんですね。
さらにはカンボジア国民はタイで精米して付加価値で高くなったお米を逆輸入して食べているから、
益々国力の差は広がるばかりですよね。
カンボジア国民の大多数である農業従事者の貧困を無くすには、
自分達で精米技術を持って付加価値のあるカンボジア米を食べ、
出来れば製品化して輸出するようにならなければ貧困からの脱却はありえないでしょう?


もうスモールサン会員なら周知の話ですね。(*^^)v

そうした事情が分かっているフンセン首相が、
たまたま日本の精米機製造会社社長と出会ったことから、自社の製品を寄贈したそうです。
ところが日本の短粒米用の精米機で長粒米を精米すると、
お米はほとんど折れたり崩れてしまうんですね。
フンセン首相はじめ現地の人達はそれでも真っ白な自国米だから大喜びです。
逆に、折れたりしている方が早く煮炊き出来るから燃料費の節約になると慰められたそうです。

でも、製造業者としてのプライドはズタズタですよね。(笑)
で・・・ずっとカンボジアにはもう行けないと思っていたそうです。
でも、運命は不思議なもので、15年以上たってもう時効だからいいかと再訪したら、
なんとフンセン首相と会った時の通訳の人だったそうです。
もう、ここからまた忸怩たる思を繰り返すのは嫌だと思ったんでしょうね。
中小企業経営者の心意気が触発されるわけです。
会社の研究開発部門の社員に頭を下げて、
カンボジアのために短粒米の精米機を作りたいんだと話したら、
社長の心意気に賛同してくれるんですねぇ~。

当時は他国からのお米の輸入が一切認められていませんから、
研究開発に必要な長粒米は日本国内で手に入らないわけです。
で、カンボジアに子会社を作って研究開発社員を常駐させて、
10年もかけて開発・製造するわけですからね。
こんな採算も取れないようなこと、大企業には出来ないですよね。

いざ大型精米機が製造出来るようになったら、今度は精米用のモミを安定的に集める必要もあるし、
精米所を運営する共同体も必要になる分けですよ。
ここで、特に強調したいのは、カンボジアはポルポト政権が農協組織を使って
残虐極まりない強制労働させたりしたので、独立後はそうした地域のコミニュニティー組織が
ことごとくなくなっていたわけです。

精米工場を安定運営するためには個別農家がいくつか集まってコミュニティー組織になり、
更にそれらがいくつか集まって共同体で運営しないと無理ですからね。

それが分かっているフンセン首相に社長が話したら、
「それもついでに作ってくれと」と言われたそうです。(笑)

でも精米機は作れても、カンボジア農民の組織作りは一経営者には無理ですよねぇ~。
そこで社長はJICAに行ったそうです。
前回、短粒米用の精米機を寄贈した時に、精米工場の建物や電源を大手ゼネコンが無償で造ったり、
発電装置を用意してくれたそうです。

そしたらなんとJICAでもその必要が分かっていたので、すでに組織作りを支援政策の一環で始めていたそうです。
壊されてしまった地域の農家の共同体づくりを進めていたJICAの協力も受けられて、正に鬼に金棒ですよね。
その精米機をJICAのODA予算で購入すればカンボジア支援になるし、
中小企業にとっては確実な購入先で、中小企業の海外進出支援策になるわけですからね。
このサイトにも紹介されています。

http://www.jica.go.jp/cambodia/office/others/ku57pq00000seur9-att/newsletter_no36.PDF




祈る-01売り上げ高が最低基準500億円という大きな市場がなくては採算が取れないような大企業とは違って
中小企業なら1億でも数千万円レベルでもいいのですから、小さな国の集まりである東南アジアにおいては
いくらでも小さな市場は見つけ出せるし、ないところに作り出すことも出来るわけです。
ネットでは大手ゼネコンの下請け組織だなんて批判も受けているようですが、
JETROでは新しい市場を作るなんてことは出来ないけれど、ODA予算による支援政策によってそれが出来るのはJICAならではという意味はコレなんですね。

発展途上国を少しでも豊かにしていくためには、先進国のODA予算の活用が必至ですし、
JICAのように未開発地域に根差して、一から作り上げていくことも出来る組織が必要だと思います。
そして、何よりその国の政情安定と安全が確保されることが大事なのは誰にも分かることですね。

世界景気が揺らぐ時には世情は右傾化するものです。
東欧を見ても分かるように、国内の不安定要件が大きくなればなるほど
不満層の多くが排他主義になるし、多様性が認められない社会になっていきます。

日本人の安全神話がこれ程壊されたこともなかった数年間を私達は目の当たりにしました。
今私達は、思想信条に関わらず、ここで何を守って踏ん張らないとならないのか
見つめ直すべき時に来ているように思います。
そして、奇しくも国民の意思表示としての選挙を控えているこの時だからこそ
今何が問われているのかを真摯に考え、行動することが問われていると思います。